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Momenta Pharmaceuticals社が開発しているニポカリマブという新薬について

J&Jに買収されたMomenta Pharmaceuticals社が開発しているニポカリマブ、という新薬に関する2020年6月のニュースです。 Momenta Pharmaceuticals Announces Positive Topline Data from Interim Analysis of Phase 2 Vivacity-MG Study of Nipocalimab (M281) in Generalized Myasthenia Gravis (gMG) ニポカリマブはMGの治療のために開発されている薬で、2020年6月時点で第2相の治験が行われていたようです。 その結果、以下のような成果が得られたとのことです。 ----- ・ニポカリマブを投与された患者の 52% では、4 つの投与群すべてで MG-ADL スコアが急速かつ有意かつ持続的に低下 (ベースラインから少なくとも 2 ポイント低下) したのに対し、プラセボ投与群では 15% でした ( p=0.017) ・ニポカリマブを服用している患者の IgG 減少と臨床効果の間に統計的に有意な関係が観察されました (p<0.0001) ・ニポカリマブ投与群の 4 つすべての患者は、MG-ADL スコアの急速な低下を示し、2 週間以内にベースラインから臨床的に意味のある変化を示しました。 ・ニポカリマブ (M281) は gMG 患者において忍容性が高く、安全で効果的でした。ニポカリマブに関連した重度または重篤な有害事象はなく、ほとんどの有害事象は軽度と特徴付けられた ・研究結果は、gMG および皮下製剤の用量選択における継続的な臨床開発を支持しています。 ----- 第2相段階では、重度又は重篤な有害事象はないとのことなので、この調子で開発が進んで、新しい治療薬が何年後かに登場すると嬉しいです。

早期発症の MG には胸腺摘出術の方がよい可能性がある

 myasthenia gravis newsに新しい研究の成果が掲載されています。 Thymectomy May Be Better for Early-onset MG 胸腺摘出術 (胸腺の外科的切除) は、早期発症型の非胸腺腫性重症筋無力症(MG)患者を治療するためのより良い選択肢である可能性があることが、研究で判明したという報告です。 メタアナリシス(既存の複数の研究の結果を統合して分析する手法)による結果ですが、晩期発症型MGには胸腺摘出は明確な効果は見られなかったようです。 日本の重症筋無力症診療ガイドラインと違いは無いように感じます。

マイクロ RNA 分子 miR-146a は有用な診断マーカーとなる可能性がある

myasthenia gravis newsに新しい研究の成果が掲載されています。 Micro RNA Molecule miR-146a May Be Useful Diagnostic Marker MG患者には、miR-146a と呼ばれるマイクロ RNA 分子が血液中に高レベルで発見され、これが病気の発症に寄与すると考えられている、との報告が単一施設の研究成果として報告されています。 miR-146a が疾患の重症度に関連している可能性があり、「MG の診断と進行の予測に役立つ」可能性があるとのことで、臨床で活かされるようになるにはまだまだ時間がかかりますが、少しでも研究が進むのは我々MG患者にとっては心強いことです。